COMPANY 経営ビジョン 2020年に向けた戦略 新中期経営ビジョン

新たなステージでの競争力強化と事業基盤整備を進め、持続的成長と発展を目指すための
新中期経営ビジョン「際立とう2020」。自動車メーカーとしては小規模な当社が持続的に成長していくために、
2020年のありたい姿を「大きくはないが強い特徴を持ち質の高い企業」とし、その実現に向け「スバルブランドを磨く」
「強い事業構造を創る」の2つの活動に集中します。その具体的な取り組みについて紹介します。

拡大する世界市場における、スバルの選択とは。

世界において自動車産業は主要な成長産業です。2002年時点の世界生産台数は5871万台でしたが、10年後の2012年には8358万台を記録。どの地域で伸びているのか、という観点から見ると、欧米と日本ではほぼ横ばいですが、中国が6倍、その他アジア地域が3倍弱、南米が2倍。伸びているのは新興国市場です。世界で年間1億台売れる時代がやってくるのも、そう遠い日の話ではないでしょう。よって世界の自動車メーカーは新興国に向けた生産・販売に力を入れています。日本のメーカーも例外ではありません。

2003年にはわずか861万台だった海外生産台数は、2013年は1676万台。10年間で約2倍に増やしています。欧米は微増ですが、中国5倍、その他アジア地域2倍、南米3倍弱と、各社新興国向けの戦略であることは明らか。一方でスバルはどうか。スバルの生産拠点は世界にわずか2カ所の国内と米国だけです。2014年スバルの生産台数は国内約70万台、米国約19万台で、暦年国内販売台数は約17万台でした。スバルは海外販売のほとんどを国内で生産しています。大手国内自動車メーカーのうち、スバルはもっとも小さな規模であり、世界シェアはわずか1%の存在。新興国におけるコスト競争力を求められる戦いは、どうしても資本力のある大きな会社が有利になる。

コスト競争ではなく、自分たちの強みやアイデンティティを活かした徹底的な差別化・付加価値競争で勝つ。「安心と愉しさ」の追求。それがスバルの選んだグローバル戦略なのです。ちなみに、2014年3月期連結決算は売上高が前期比25.9%増の2兆4081億円、営業利益が171.1%増の3265億円、そして当期純利益が72.8%増の2066億円となり、いずれも過去最高を記録。営業利益率13.6%は、業界トップの記録に。小さなスバルの大きな決断が結実した結果となりました。

Column-01 高付加価値で勝負。北米市場を中心に成長しています。

2007年以降、米国市場でスバル車の販売は右肩上がりを続けています。2008年のリーマン・ショックの景気後退を乗り越えての順調な成長。2014年北米での販売台数は、「フォレスター」および「SUBARU XV」が年度を通して好調を維持し、643千台と前期に比べ82千台(14.6%)の増加となりました。なぜスバル車がここまで米国市場に受け入れられるようになったのか。その理由の一つにスバル車の特徴との相性があります。2009年に発売した5代目レガシィでは、サイズとテイストを北米市場向けに進化。車体を一回り大きくしたレガシィを投入しました。以前のレガシィのボディサイズは、日本や欧州ではちょうどいい大きさでしたが、主力としてきた米国市場では室内空間の狭さを理由に販売が伸び悩んでいたのです。もともと北米は4輪駆動の需要が高い地域。定評のあるAWDの走行性能の高さと、低重心を特長とする水平対向エンジンの組み合わせを武器としたスバル車の特徴が、北米市場のニーズにマッチするはずだ、という考えがあっての戦略だったのです。もちろん、それだけではありません。スバル車の安全性への高い評価を抜きに、この成長を語ることはできません。米国道路安全保険協会(IIHS)が行う安全性評価で、スバルは6年連続で全モデルが「トップセイフティピック」を獲得。全7車種のうち5車種(フォレスター、レガシィ、アウトバック、インプレッサ、XVクロストレック)は最高評価の「トップセイフティピック+(プラス)」を受賞しています。安全性への真摯な取り組みが、北米市場における成長の原動力となっているのです。

Column-02 北米市場以外への戦略的アプローチ。

北米以外の地域にも力をいれていきます。特に日本はスバルのマザーマーケット。世界中のお客様の中でも、特に高いニーズを要求してくださる目の肥えたお客様。日本市場の声に応えるということは、高付加価値を生み出す力を鍛える上でとても重要なことになります。つまり、スバルのブランド力を磨き牽引する市場。更なるスバルファンの拡大を目指します。中国は世界最大の市場で今後も拡大が確実な市場。販売会社をグループ化し、商品からサービスまで事業全体を管理する体制づくりを整えていきます。完成車輸出でブランドを訴求する付加価値戦略に取り組みます。東南アジアでは、高関税障壁を乗り越えるマレーシアCKD(Complete Knock Down:現地組立)生産開始、また現地事務所開設等、今後成長が見込まれるアジアビジネスを強力に推進していきます。

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