この瞬間も、車は進化し続けている。 スバル自動車部門 品質保証 塩見 真史 品質保証部 ボディ市場品質課 (2010年入社)

品質保証は、モノづくりそのものだ。

設計でモノづくり。それもいいけれど、違う観点からのモノづくりも面白い。品質保証に興味を持ったのは、大学生の頃でした。現在、品質保証部ボディ品質保証課に所属しています。担当は、レヴォーグ、WRX。全国のユーザー様からあがってくる不具合の報告・要望を吸い上げ、それを収集して、対応を考え、各関係部署に改善提案するという仕事。より高い品質の車にするため、要望をとりまとめながら品質改善を進めていきます。入社当初は、技術的に未知の部分が多すぎて、苦労しました。でも、新人という立場も強みになるんだと教えてもらった。それは、お客様目線。何も知らないフレッシュな視点だからこそ、誰よりもお客様の立場で考えられるのだと。確かに、品質保証の仕事は、広くて深い。自分では解明できない問題は日常茶飯事であり、その場合は、さまざまな部署に相談する。関係性の薄い部署や、サプライヤーの協力を仰がなきゃいけない時もある。品質保証から声がかかると、みんな身構える。不具合を発端に動く部門ですから、警戒されるのは仕方ない。そんな中で、協力を呼びかけていく。しかし、販売した以上は、責任持って解決しなければいけない。お客様は待っていますから。月間100~150くらいの案件に対応します。即日対応案件から、数ヶ月かけて根本的に取り組むものまで。こうしている間にも、システムには様々な要望が飛んできて、毎日のように改善対応を繰り返します。実は車が進化するのはモデルチェンジの時だけではないんです。今日も進化し続けている。とても面白いですよ。お客様のために、品質を追求する。モノづくりの醍醐味がぎゅっと詰まっていますから。

シートのサイド部分。北米では痛まない。日本では痛む。なぜ?

最近、シートの材質を変えるという提案をしました。シートに関する不具合・要望を分析している時、ちょっと数が多いなと思って調べてみたんです。シートの設計は、乗り降りの動作、運転中の動作など、様々な動作を想定して、快適性・利便性を追求してつくられているんですね。不可解な劣化が見られたのはシートのサイド部分。不自然に擦れていたんです。日本の駐車場は狭いので、ドアを全開にして乗り降りする人って実はすごく少ない。ドアを少しだけ開けて、すりながら降りる。その際に、シートのサイド部分に負荷がかかっていたんですね。北米にはこの現象は見られないんです。なぜなら駐車場が広いから、シートをすりながら降りる必要なんてないわけです。ちなみに、品質保証の担当が国内と海外とわかれているのも、こうした環境の違いにも考慮して対応するためです。たとえば、ヘッドライトにはヘッドライトウォッシャーという洗浄する液が装備されているのですが、ロシアや北欧など、極寒の地を走る場合、雪を溶かすために、濃度の濃い液を入れているんですね。すると、ウォッシャー液でヘッドランプが割れてしまうことがある。割れを防止するために、どんな対策をとるべきかと。こちらは、先ほどのシートとはまったく違う種類の課題。まったく違う知識、スキルが必要となる。別の部署に協力を仰ぎ、解決に動かなければならないわけです。幅広くて難しい分、とにかく飽きることのない仕事だと思います。

発売日がスタートライン。レヴォーグを育てる喜び。

スバルの車を好んで乗ってくださっている方の期待を裏切らない仕事をしていきたいと思っています。正直、お客様の期待に100%応えられてはいません。まだまだギャップがある。それを一つずつ潰していきたい。たとえば、1000台に1台の不具合があれば徹底的に改善する。そういうルールも設けています。レヴォーグもWRXも出たばかりなので、これからが本番です。今はスタートアップの時期なので、どんな細かい要望もすべてあげてくれとお願いして、声を集めている段階なんです。その結果、通常の5倍から10倍近い数の要望があがってきている。できるだけ早いうちに、お客様の要望を吸い上げて、改善して、お客様の理想に近づけたい。1年目で完成させましょうと。レヴォーグとWRXは自分が育てていく、そういう気持ちはもちろんあります。長期的には、もっとお客様に近い部署も経験してみたいと思ってます。たとえば、特約店への出向。よりお客様目線の感覚を養えるはずです。やっぱり、この仕事をしていて、一番嬉しいのは、「お客様がすごく喜んでくれたよ」「喜んで使わせていただくよ」という現場の声です。日々、大量の要望を吸い上げて対応・管理が求められるので、いかに効率よくやるかという合理性も必要なのですが、いつでも自分の心の中にお客様を置いていくことは、忘れちゃいけないと思うんです。人がいて、モノづくりがある。それが、仕事の醍醐味だと思っていますから。

8時の始業から10時までの間で改善要望の確認、情報収集と分析を行い、関係部署へ展開。打ち合わせの調整も行う。12時をめどに、調査結果を踏まえた市場への回答作成と、システム上での不具合の分類分け。午後13~15時は打ち合わせ。週二日、市場から回収される現物調査を実施。その際、技術本部や製造部門の立ち会いもある。15~17時では、昼の部に入ってくる要望に関して午前と同じフローで対応。

PROFILE 塩見 真史 SHIOMI MASAFUMI

スバル自動車部門  品質保証部

2010年入社。工学部機械工学科卒。自動車、飛行機への憧れから、モノづくり企業への就職を志望。水平対抗エンジン、シンメトリカルAWD、アイサイトなど、特徴的な技術を追求するスバルに興味を抱いた。入社後すぐに購入したのは、当時担当車種のフォレスター。

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