100点しか許されないという、プレッシャーと戦っています。 スバル自動車部門 購買 山本 浩平 第3購買部 機関部品課 (2009年入社)

「心の琴線に触れるクルマをつくる」会社に興味をもった。

実家の車がスバルだった。そんなちょっとしたきっかけで参加した、富士重工業の会社説明会。聞けば「人の心の琴線にふれる車をつくっている」と言う。心の琴線という言葉が、妙に心に残った。自動車メーカーの中では最も規模が小さい。そんな会社がすごいことを言うなと思った。こうして僕の心が動かされていることも、心の琴線に触れているってことだよなと。2009年、僕は富士重工業に入社した。学生時代は商学部。車のこと、技術のことは、何もわからない。そんな僕が配属になったのは、第二購買部機構部品課。おもにブレーキ関係の部品調達の担当になった。購買の仕事は、その名の通り部品を買う仕事。しかし、ただ買うだけじゃない。大事なポイントが3つある。一つ目が、最適調達。品質がいいものを安くタイムリーに買うこと。2つ目が、安定供給。品質・納期ともにぶれがなく、安定的に買うこと。3つ目が、単価交渉。Aという部品をいくらで買うのかということ。車に関してはまったくの素人スタートだったので、入社当時はかなり勉強した。モットーは、とにかくやってみて、身をもって学ぶこと。部品の知識に関しては、無知だと仕事にならない。車の本は、わかりやすく図解してくれている図鑑など、世の中にたくさん出ている。それらを買ってきて学ぶ。メーカーさんに聞いて学ぶ。社内のエンジニアに聞いて学ぶ。もちろん研修も充実しているのですが、覚えた知識の8割は、自主的に学んだ知識。富士重工業に入社し、自学の大切さを思い知らされたというのが僕の率直な感想です(笑)

「行かせてください」と、海外サプライヤーの生産の現場へ。

ブレーキ関係の機構部品の調達を4年間経験した後に、第三購買部機関備品課へ。こちらは、パワーユニット、つまりエンジンとトランスミッションの部品を調達する部署です。その中でも僕が担当しているのが、動弁系やエンジン補機、トランスミッションの部品。調達は国内からだけではなく、グローバルに行っているのですが、入社4年目の2013年8月、はじめて海外に赴いてサプライヤーとの直接交渉に臨むことになった。市場動向から、当社で必要となるターボ用部品がサプライヤーの生産能力をはるかに上回る量であることが分かったからだ。なんとかしなければ、当社の生産ラインがストップしてしまう。サプライヤーの生産工場は海外にある。一刻の猶予もない。気づいたときには、「行かせてください」と手を挙げる自分がいた。
現地で出向いてからが大変であった。生産ラインでストップウォッチを手につぶさに各生産工程を見て回り、サプライヤーの担当者と具体的な数字を計算しながらギリギリの交渉をおこなった。結果、年間5万個の生産を11万個に増やしてもらうことで合意。よかった。これで生産ラインに影響が出ない。胸をなでおろしました。
僕たちの仕事は、100点を120点にする仕事ではなく、100点をキープし続けなければいけない仕事。いかにマイナスを減らすかという戦い。だから、サプライヤーさんとの密なコミュニケーションや連携が命。その先に、生産ピッチを上げていただいたり、現場を二交代制から三交代制、つまり24時間稼働に近い体制で回していただくように提案することができるのです。現場の大変さは痛いほどわかりますので、私の提案の重さも理解しているつもりです。だからこそ、自分が更に成長しなければならないというプレッシャーを日々感じながら、仕事に取り組んでいます。

販売が絶好調だと聞くたびに、ヒヤヒヤしています。

ピンチに見舞われるたびに、心が折れそうになりながら、いや、折れながらも奮闘しています。 量が足りなくなり、手配が遅れ、普段は船で安く納めてもらうところを、エアで日程短縮して納めてもらって、費用がかさんでしまったり。失敗することもありますが、諦めようと思ったことは一度もありません。やはり、好きな会社で働いていますから。でも、スバルの販売が絶好調ですと報道されるのを見聞きすると、内心ヒヤヒヤ。こんなにいっぱい買えるかなと。手放しで喜べない複雑な気持ちもあります(笑)僕の中には、目指したいバイヤー像があります。20年以上の経験がある大ベテラン。「あの人だったら、どうやるかな?」と日頃からよく考えるようにしています。理想の仕事のイメージもあります。現在は、設計の方からこの部品ということで依頼が降りてくることが多いのですが、調達サイドからも提案できる力を身につけたいと思っています。また、全海外からの調達も含めて、常に新しい道も模索していかないといけないとも思っています。アメリカにもアッセンブリー工場があるのですが、現地に行き購買として働くことにも興味があります。やりたいこと、やらねばならないことがたくさんある。富士重工業に入社してよかった。心からそう思っています。

出社後すぐ、今日やるべきことをまとめている。午前中はデスクワークが多い。サプライヤーさんとの打ち合わせも実施。購買の仕事は、締め切りがきっちり決まっているため、月末・期末は特に忙しくなる。出張は毎月一回のペース。退社前に、明日やるべきこと確認して一日を終える。

PROFILE 山本 浩平 YAMAMOTO KOUHEI

スバル自動車部門  購買

2009年入社。商学部卒。学生時代は国際商取引関係を学んでいた。入社後4年間は太田に勤務。5年目から三鷹へ。まだ幼い我が子と遊ぶことが日々の楽しみ。

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